アクリル水槽に使用するアクリル板の種類を教えて下さい
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水槽に使われるアクリル板の種類は
国産キャスト板
国産押し出し板
輸入アクリル板 (注1.) の大きく分けると3種です
ここで、水槽製作に関して 国産のキャストアクリル板と 国産の押し出し板を比較すると、皆様がご存じのように、強度
耐久性 接着方法の相性を考えると、どうしても国産キャスト板が(注2.)優れていると云わざるをえません。この3種のアクリル板で当店が使用するのは
国産キャスト板のみで、主に使用するキャスト板は、以下それぞれメーカーのキャスト板を使用しています。
三菱レイヨン アクリライト
住友化学 スミペック
カナセ工業 カナセライト
注1) |
輸入アクリル板とは主にタイや中国から輸入された、粗悪な低分子キャスト板である事がほとんどで、ここでは
判りやすくする為に、輸入キャスト板、輸入押し出し板、輸入低分子キャスト板
を全て輸入アクリル板とし説明しています。
尚 当店では水槽としては不向きなアクリル板だと思いますので 使用致しません。 |
また、アクリルキャスト板の日本の国内規格は、5㍉、6ミリ、8ミリ、10ミリ、13ミリ、15ミリ、18ミリ、20ミリ、25ミリ、30ミリ、35ミリ、40ミリ、50ミリ で、これ以外の厚さの規格は日本国内には一般的には出回りません。
しかしアクリルの厚さが12ミリの製品も販売されています。この中には輸入アクリル板(低分子板)
も含まれていると思われます。この12ミリという厚さは、海外アクリル板の規格で国内メーカーも12ミリ厚を製造していますが、輸出用で国内流通は全くされていませんし、メーカーに依頼してロット生産する事も可能ですが、輸出した国産キャスト板を逆輸入したり、ロット生産する事のメリットが全くメリットが見当たりませんので、恐らくこの板は輸入アクリル板では無いかと思われます。
お客様が購入を検討している販売店に12ミリ厚のアクリル水槽表示が1本でも有る場合は ご確認された方が良いと思います。
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アクリルキャスト板製造メーカーによる強度など違いが有りますか?
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これは非常に沢山の方から頂くご質問で、
○○社製のアクリル板が水槽に1番適している。
○○社製のアクリル板が最高品質である。
○○社製のキャスト板の表面硬度が高く傷が入りにくい。
などと聞いたり、見たりしましたが、本当ですか?と云うお問い合わせです。
日本国内のアクリルキャスト板製造メーカーは以下の5社
5製品です。
住友化学/スミペックス000
三菱レイヨン/アクリライトS
旭化成/デラグラスK
クラレ/パラグラス
カナセ/カナセライト
FX以外
当店では全てのメーカー製のアクリルキャスト板を使用致しましたが、国産のアクリルキャスト板は世界に類を見ない厳しいJIS規格に沿って製造されていますので、どの会社のアクリルキャスト板が優れている、また劣っている。とは全く感じません。また 出来上がった水槽をプロが見ても全く判らないと思いますし、強度的にも違いは、ありませんので、気になさらないで良いと思います。
また、上記5社のアクリルパネルは、国内はもとより、世界中の水族館などでで採用されており、世界的評価も高く、国内メーカー5社のアクリルキャスト板でしたら、全く問題無く、メーカーによる差もないと思います。
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重合接着の種類と使い分けは?
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通常の重合接着と 加熱重合接着(アニール処理)が有りますが、一般の水槽は通常の重合接着で製作致します。
これは同じ厚さのアクリルを使用した場合加熱重合接着の方が、2割程度強度が上ですが接着価格が5~6割程度高価に成りますので、通常の重合接着でアクリルの厚みを厚くした方が強度が上がり
価格が安く成る為です。
また 加熱重合接着した水槽は 対衝撃強度が落ちる事が判っています
水槽容量による接着方法 |
~3000L |
~6000L |
~17000L |
それ以上 |
枠重合接着
底/天フランジ溶剤接着水槽 |
○ |
×※1 |
× |
× |
枠/底/天板
オール重合接着水槽 |
◎※2 |
◎ |
× |
× |
枠/底/天オール加熱重合接着水槽
(アニール処理) |
△※3 |
○※2 |
◎ |
× |
FRP一面体水槽
(鑑賞面キャストアクリル) |
△※4 |
○ |
◎ |
◎ |
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※1 |
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3.0トン(3000リットル)を超える水槽はオール重合接着にて、製作致します |
※2 |
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公共施設や不特定多数の方が多く直接水槽に触れる展示、鑑賞水槽の場合は、◎にてお見積り、設置、配管施工致します。 |
※3 |
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3トン(3000L)以下の水槽の場合は加熱処理されるよりオール重合接着にて、アクリルキャスト板の厚さを上げて製作される方が安価に製作出来
強度も上がる場合が大半です。 |
※4 |
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オールアクリル水槽と、FRP一面体水槽の価格は 諸条件にもよりますが、3トン(3000L)~4.5トン(4500L)
を超えたあたりから逆転致します。 |
オール重合接着 アニール済みアクリル水槽例
オール重合接着で板厚を上げてのアクリル水槽製作例
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重合接着と溶剤接着を見分ける方法は有りますか?
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通常 水槽枠(水槽の縦の接着面)に違いがあります。
溶剤接着では 接着面の内側に補強の四角の(三角も有ります)アクリル棒を接着して
強度を出していますが、重合接着の場合 縦コーナーの補強はありません。ここで通常と書いたのは、溶剤接着であるにも係わらず補強を入れていない水槽が有あるためで、これを調べるには、水槽上部の接着箇所に爪をあててみて、爪が引っかかるようであれば溶剤接(注1.)
されていると思って間違いありません。
重合接着された水槽では、継ぎ目自体がよく見なければ分からない程正確に接着されています。
重合接着と溶剤接着の
判別方法は以下をご覧下さい (別窓が開きます)
アクリル水槽の安全チェック
注.) |
膨潤接着(溶剤接着の一種)された水槽で、綺麗に磨き上げられた水槽の場合は、爪が引っから無い場合がございます。 |
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接着面に入る気泡に付いて
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重合接着で接着された接着面には小さな気泡が混入する場合があります。
もちろん、細心の注意を払い製作させて頂いておりますが、溶剤接着のように、粘度の低い溶剤で接着するのではなく 接着面に隙間を設けその隙間に粘度の高い重合接着液を注入し、硬化させて接合しますので、どうしても確率をゼロには出来ません。強度的には全く問題ないのですが、ごく少量の小さな気泡が混入する可能性が、ありますので御了承ください
強度的に問題があるような水槽は出荷致しませんのでご安心ください
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